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奪還―大地なき星にて  世界設定


 
イメージとしては未来社会に近いものです。

 
この世界では『空』という真空空間に浮かぶ25個の『星』が『ネットワーク』という相互連携システムによって繋がっています。空には太陽のような恒星も何もなく、それぞれの星は停滞しているだけで、星の上には昼夜の区別などもありません。人々の生活はそれぞれの星からエネルギーを引き出すことによって成り立っているのです。人々は与えられた個室に住み、月に1回必ず健康診断を受けます。

 ネットワーク中に住む人の数は500億を超えます。25個の星のうちネットワークの中心にある星は『セントラル』と呼ばれ、その他24個の星には『古代語アルファベット』即ちアルファからオメガまでの名がつけられています。

 各星は転送装置で結ばれていて、星から星へは手続きを踏めば一瞬で移動することが可能です。また、空を特殊な船によって渡ることもできます。但し、セントラルへだけは船で行くことはできず、転送によって行くことができるのも許されたわずかな人たちだけ、という状態です。

 各星には『巫女』と呼ばれるシンボル的な存在がいます。しかしただのお飾りではなく、その星のエネルギーを制御したり空気などを星に留めるシールドを張ったりできる、星の要の存在です。巫女には、巫女になれる適性を持つ『適性者』が、セントラルで儀式を受けることでなることができます。但し、巫女も適性者も1世代に1人しか現れません。

 巫女以外の人々はそれぞれ役職に就きます。そのための教育を6歳から18歳まで、教育施設で受けます。この教育施設には飛び級制度があり、最も早い場合15歳で卒業できます。
 各役職の中で最も選ばれたエリートが就くのが『システム管制室』という部門で、星のエネルギーの流れやその他諸々のこと、全てのシステムを制御するのが仕事です。この他にも『エネルギー開発室』『工事部門』など様々なセクションがあるのです。
 また、更にこれらの各部門の上に、4人の『中枢補佐官』がいます。このうち『一等中枢補佐官』が、その星で最も権限がある人物ということになります。



 主な登場人物

 ライアス・テラ
 主人公。21歳、男。イオタ星システム管制室所属4年目の若手エリート。若干長めの黒髪で、神経質そうな目つき。身長は174p。無口であまり感情を表さないが、妹と上司にはそれぞれ別の意味で弱い。

 カサハ・リザマール
 テラの上司。28歳、男。同じくイオタ星で、『三等中枢補佐官』に最若で就いた当代屈指の優秀な人材。柔らかい物腰で、赤茶で右側が少し長い短髪、186pの長身。

 ライアス・サーヤ
 テラの妹。18歳。教育施設最高学年で、イオタ星の現在の『適性者』。色白で、長い波打つ銀髪に淡い水色の瞳という神秘的な雰囲気を持つが、実際はおっとりして少し気弱な性格。

 マーシャル・ミレイ
 サーヤの親友。18歳、女。同じく最高学年で、サーヤとは10年の付き合い。金髪に濃いめの緑の瞳の、若々しい雰囲気溢れる美人。勝気で明るい、さばさばした性格。

 カダル・誠(セイ)
 17歳、男。現在はイオタ星の『航空機器開発室』に勤めるが、出身はイプシロン星。ダークブロンドの短髪、濃い青の目で、仕事柄イヤホンマイクを常につけている。明るく素直な性格だが、健康診断を極度に嫌がる。


リュクルゴス
 男女7人からなるテロ組織。巫女を狙って最近テロ活動を開始した。構成メンバーについてはこちら。(第2章に入った後お読み下さる事をお勧めします)

                  登場人物については話が進んでいくと若干増える予定です。